やさしさのおすそわけ…

　私が通っているクリニックには、いつも受付のところに小さな植物の芽がたくさん並べられています。時には、持って帰られて少しだけ…最初は名前も知りませんでしたが、赤ちゃんが欲しい人にご利益があると考えられているのだろう、いつか持ち帰りたいと思いながら、旭川から札幌の移動、更につくばまで大事に持って帰る事を考えるとなかなか手に取る事が出来ませんでした。長期滞在が決まった時点で育ててみようと思った「子宝草」。大きくなりすぎないように水を調節しながらプラスチックボトルに入れてつくばまで。やっと落ち着いた場所です。
　念願叶って、もしくは同じゴールを目指しながら育てて、そしてたくさん出来た小さな芽達を一つ一つ取り上げ、ペットボトルのふたや小さなポットに入れてクリニックに運んでくれている「同じ悩みや願いを共有している」その方の、優しさと強い願いが伝わってきます。「何事も無く、元気に育ってね」とこの小さな芽達を思うと、顔も知らないその方の優しさが心にしみる毎日です。